たったの240円! 手包み餃子、水餃子!




台湾といえば、天津や小籠包が有名ですが、もっともっと庶民の味に餃子があることをご存じですか? 台湾には鍋貼(グオティエ)と呼ばれる焼き餃子もありますが、最もポピュラーな餃子は水餃子です。朝食に、ちょっと小腹の空いたときにと試してみませんか。

焼き餃子VS水餃子
台湾の焼き餃子、鍋貼は薄い皮に肉餡を包んで、棒状にして鉄鍋や鉄板などに油を引いて焼いたものです。台湾では今やチェーン店なども存在し、一般的にも食べられているものですが、中国大陸ではまだまだ普及していません。その理由に中華鍋は底が丸いので、餃子が焼きにくいという理由もあるそうです。また、台湾でも大分一般化したとはいえ、餃子といえば、やっぱり水餃子という考えがまだまだ大部分を占めています。そもそも、水餃子は鍋貼とは別物で、水餃子は肉餡の中に牛脂が含まれており、その皮は牛脂が溶けて漏れ出さないよう、厚くモチモチとした皮の中に肉餡を包みます。湯の中でしっかりと火を通すと、水餃子の中身は牛脂の解けた汁で満たされます。それをレンゲで皮を破って啜るのは最高の贅沢。とびっきりのご馳走なのです。

台湾の伝統的な朝食、水餃子



台湾では餃子も立派な朝食です。日本とは違い、台湾では餃子はおかずではなく、主食として食べられています。なので、ご飯茶わんを片手に餃子なんて現地の人には想像もつきません。現地で餃子を出しているお店でも、一緒にご飯を提供しているところは少ないと思います。それでも、餃子だけでは落ち着かないという方、まだまだ食べたりないぞという方はサイドメニューを一緒に頼むと満たされると思います。現地の人にはスープ類をよく頼んでいるのですが、その中でも酸辣湯は一番の人気サイドメニューです。タケノコの千切りやその他の野菜がたっぷり入り、ちょっと酸味が効いていて、ピリッと辛いスープは水餃子との相性が抜群なのです。水餃子を酸辣湯の中に入れて、レンゲでスープと一緒に食べても、もう最高! タケノコと水餃子の中の肉餡を一緒に食べても、食感がまた抜群です。

でも、朝から餃子って? 色々大丈夫?
餃子って臭うのではないかと思ってしまうのが、日本人の性かもしれません。にんにくやニラたっぷりの焼き餃子がメインの日本では、美味しいのだけれども、どうしても臭いが気になり、日中はなかなか食べられないもの。やっとの思いで食べられるのが飲んだ後の〆のラーメンの時や、次の日がお休みの金曜日や土曜日に一家そろって餃子デーなんてことが多いと思います。まして餃子を朝からなんて、、、と思われてしまう方も多々いるのではないでしょうか。でもご安心を! 餃子が匂うのは日本だけなのです。台湾や中国大陸の多くの場所では、餃子の中ににんにくを入れたりしません。その昔、日本で物資の乏しかった頃、餃子には羊などの癖の強い肉が使われていた為、臭い消しとして使われ始めたのが、日本版餃子の始まりなのですが、中華圏では基本的に餃子ににんにくを使わず、代わりに豆板醤などの辛いタレを使うことが多いです。ピリッと辛い調味料が餃子の肉汁とよく合い、肉の風味や油ともよく合います。もしそれでもにんにくを使いたい人がいるなら、醤油やタレと一緒に、すりおろしたにんにくを少量使うのが一般的です。

家族経営の水餃子屋さん



台北駅からMRT(台北の地下鉄)淡水線に乗って数駅、雙連駅。そこから中山道に向かって歩くと、大きな病院のちょっと手前、そこに小さな餃子屋さんがあります。その店の前を歩けば、絶対に餃子屋さんと気が付くはずです。目の前を素通りしてしまうことはありません。なぜなら、道沿いに机を置いて、家族総出で餃子を包んでいるからです。その手際の速さといったら、早いのなんの、片手に餃子の皮を持った瞬間に餡をすっとのせてアッという間に包んでしまいます。一つ一つが手で包まれていくその様子に目を奪われてしまいます。看板には10粒60元の文字。手作り感たっぷりの餃子が目の前で茹でられている様子がとてもいい感じです。おばちゃんにメニューの看板を指さして一つと指を立てれば、もうOK。酸辣湯も一緒に頼むなら、またメニューを指しましょう。やりとりが終わったら、餃子を包んでいるその横をすり抜けて、店の奥のテーブルについて待っています。しばらくすると、おばちゃんが茹でたての水餃子を運んできてくれるので、お金はその時に払いましょう。

そのお味とは
早速、小皿に醤油と豆板醤を用意して、水餃子をちょっとそこにつけてまず一粒パクリ。皮はモチモチ、そして噛むとジューシーな肉汁が飛び出してきます。ハッキリいって、日本で食べる水餃子とは大違い! 素朴な味ですが、とても美味しいのです。たまらずもう一粒、口の中に放り込みます。一口で食べないと、肉汁がこぼれてくるので、勇気を出して一口で食べてしまいましょう。一口じゃむりという方はレンゲの上でそっと皮を破って、汁を抜いてから食べてください。餃子だけを食べ続けるって日本ではなかなかないかもしれませんが、飽きる味ではありません。そして半分も食べた頃、一緒に頼んでおいた酸辣湯をおばちゃんが届けてくれます。野菜たっぷりのスープの中に、そっと残りの水餃子を入れて、とろっとしたスープの中に絡めてからまた食べてみると、今度は酸味もきいて美味しいのなんの、たまりません。10粒も食べるころにはお腹も満たされて幸せな気分になります。帰る時にはおばちゃんに日本語で構わないからありがとう!と一言、笑顔を見せれば、喜んでくれると思います。

最後に
朝から、においも心配することなくたっぷりと水餃子をいただくのが、台湾での一つの幸せとなりました。日本とは全然違う、手作り感満点、素朴で美味しい水餃子を試してみてください。