台湾といえば、お粥！お粥のチョイスの仕方

台湾の朝食といえば、お粥が有名です。朝食を食べるお店で、ホテルや旅館でと、多くの人から支持を集めています。朝から消化にいいお粥でと思って店を訪れようとしている人も多いのではないでしょうか。でも、いざお粥屋さんを訪れてみると、あれ、店が開いていないとか、お粥というより、なんだか沢山のお惣菜がたくさん置いてあり、本当にお粥屋さんなのかが分からないとか、ちょっと不安を感じることも多いかもしれません。ですがご安心を！慣れれば実は楽しい、美味しい、そんなお粥屋さんのあれこれをご紹介します。

朝というより２４時間食べられているお粥
日本人にとって、台湾での朝粥は超有名ですが、現地ではお粥は朝だけのものではない事をご存じでしょうか。確かに、宿泊するホテルや旅館では必ずといっていいほどお粥が朝食として用意されていて、米ラブな日本人にとってはこんなにありがたい食事はありません。昨夜は脂っこいものを食べすぎたなんて時も、すっきりさっぱりしたお粥の食事で脂を洗い流せそうです。ところが、いざホテルの外に出て、朝お粥屋さんに行こうとすると、意外と朝から開けているお店は少ないのです。台湾ではお粥は朝食というより、しっかりとした食事として考えられている為、２４時間、誰もがお粥の食事を取っています。例えば、台北のお粥横丁。MRTの科技大樓駅を降りて徒歩数分、以前は沢山のお粥屋さんが並んでいたそうですが、今では３軒のお粥屋さんが店を開いています。けれども、営業時間は昼から夜中までと、しっかりとした昼食に、夜まで遊んだ人々の締めの食事にと、そんなお店のスタイルは日本の感覚とはちょっと違います。どうしても朝にお粥を食べたくなったら、ホテルで食べるか、朝から開いているお店を事前に調べていくか、もしくは早餐と書かれているお店（朝食のお店）のお粥を食べるかとなります。早餐のお店のお粥はおかずの種類が少ないのですが、朝食としては十分な種類です。ですが、昼や夜に食事として楽しむお粥にも是非チャレンジしていただければ、もっとお粥の世界は広がります。

お粥でお腹いっぱいになるの？

おかずの数々　出典：http://okuchimogumogu.blog25.fc2.com/

でも、お粥でお腹はいっぱいになれるのかと思う方もいるかと思いますが、ご安心ください。台湾のお粥スタイルは実は沢山のおかずと共に、たっぷりお粥を食べるスタイルなのです。このようなお粥のお店に入ってみると、お粥はなぜか姿が見えず、ずらりとテーブルに並んだおかずの数々にまず驚きます。台湾のお粥屋は自助式、つまりビュッフェスタイルなのです。炒めた野菜やお肉、そして魚など、好きなおかずをグループで２～３品選び、お粥は食べ放題というスタイルです。金額はおかずの値段と、食べ放題のお粥の基本料金を合わせたもので決まります。お粥は２０元程度、おかずは様々な値段ですが、３～４人程度で３品頼めば一人１００元程度が一般的な金額です。まずはお粥の種類を聞かれるので、（サツマイモの入った芋粥か、白粥か）それをチョイスした後、好きなおかずを店員さんに指さして、用意してもらいましょう。テーブルで待っていると、おかずがまるで豪華な旅館で出てくる料理みたいに、固形燃料の火で温めて持ってきてくれます。おかずは伝統的な台湾家庭料理が多く、ちょっと味は濃い目ですが、それがよくお粥と合い、箸ならぬレンゲが進みます。日本では食べられない味付けのものばかりです。台湾の家庭料理を知りたければ、お粥屋さんに行くといいと思います。

お粥の種類は？



芋粥

お粥屋さんに入って、まず聞かれるのはお粥の種類かもしれません。日本人にとって、中華粥は有名ですが、現地台湾ではお粥を中華粥とはいいません。中華粥は出汁や具などをお米と一緒にトロトロになるまで煮たものを指すようですが、その手のお粥が食べられるのは街の中の中華料理店やお粥の専門店などが多いです。おかずが沢山ならんだビュッフェスタイルのお粥屋さんでは、日本のお粥に近い白粥か、芋粥がほとんどになります。前者は単品料理として考えられており、お粥にそれぞれ名前がついています。調理に時間もかかりますし、おかずなしで食べるものなので、料理店や専門店などが提供している事が多いのですが、後者の一般的なお粥屋さんのお粥はおかずと共に食べるものなので、日本人にも親しみのあるお粥が出てきます。何が食べたいか、その食べ方で前者か後者を決めてはいかがでしょうか。

お勧めのお粥と食べ方は？

肉鬆　出典：http://blogs.yahoo.co.jp/pekofive/58780748.html

朝粥であれば、メンマや肉鬆(ロウソン)と呼ばれる豚肉で作られたデンブみたいなものを、そして小魚や青菜を載せてシンプルにいただくのをお勧めします。特に肉鬆(ロウソン)は日本ではあまり見かけないものです。それにちょっと塩ゆでのゆで卵などをトッピングすれば、十分な朝食になると思います。
昼食や夕食であれば、がっつりとおかずを取って、お粥もお代わりしてください。（笑）おかずの種類は多い店で１００種類くらいあります。特にお勧めなのが、小粒の牡蠣や貝をピリ辛に似たおかずがあるので、それをお粥の上に載せて食べると、幸せ満点です。一般的なお粥屋さんのお粥に具はあまり入っていませんが、好きなものを載せて食べられるというのは最大の利点なのです。
又、中華粥を食べたい時は、ちょっとお値段は張るかもしれませんが、鮑やエビ、白身魚などの高級食材の入ったトロトロのお粥は、出汁がとても効いていて、これだけでも食べたい！と思わせる特別なお粥です。特にお勧めなのが、台北の吉林路にある糜家莊の中華粥。ここのエビ粥は本当に絶品でした。（台北市吉林路226號、MRT行天宮駅下車、徒歩４分）

最後に
台湾のお粥は（中華粥を除いて）気軽に楽しめる家庭料理なのかもしれません。グルメ三昧しても、やっぱり現地ならではのものが食べたい！そんな時には気軽にお粥屋さんを訪ねてみるのもありだと思います。是非、お粥の文化を朝晩問わず試してみてください。