温かいおもてなし、台湾の民宿事情



九分

近年、日本以外のアジアからの団体観光客が増え、台湾のホテルの事情が一変しようとしています。五つ星以上のホテルを除いたホテルを除いて、今までお手ごろだった大型ホテルはほぼ団体客専用に近いものがあり、地元台湾の人々や一部の個人旅行客は宿泊先にシティホテルなどをチョイスするようになってきました。そんな中、台湾の民宿が今、ひそかに熱いです。様々な民宿が改装工事を終え、オーナーの趣味に合わせた、様々な民宿が誕生しています。決して大型ホテルのようにフルサービスではありませんが、小さな民宿の温かいおもてなしを受けて、楽しんでみるのはいかがでしょうか。

民宿はどこにある?
とはいっても、あまり都市部で民宿は目立ちません。そしてあまり数も多くはありません。素敵な民宿が多く立ち並ぶ所は、地方の観光地、それも山の中です。それには台湾の地形的な事情があります。台湾の国土のうち、耕作が可能な土地は約30%程度と言われています。それ以外の土地はほぼ山間部の険しい所です。山間部は日本の富士山よりも標高が高く、高い山の峰々が北から南まで縦断しているのが台湾です。その為、山間部には大型のホテルが建てにくい為、小さな民宿が多く軒を連ねています。例えば、近年有名となった観光地九分にあるほぼ全ての宿が民宿です。台湾の素敵な観光地で宿泊しようとするなら、宿泊先は民宿になることが必然的に多くなります。

風光明媚な宿や、中には農村体験できる民宿も



風光明媚な九分の民宿

台湾の中でも、お茶畑が広がるエリアの中には、茶葉摘み体験などをさせてくれる農村民宿などもあります。もう何度も台湾に来ていて、観光地はもういいやという方。のんびりと何かをしたい、見たいという方には台湾の民宿は本当に向いています。また、台湾山間部の有名な観光地、日月潭や太平山、九分、阿里山、飛来などといった観光地には、中心部を外れたところに素敵な風光明媚な民宿が沢山あります。

でも、どうやって行ったらいいやら
確かに、あまり観光客が多くうろうろしないエリアに多くあるのが民宿です。茶葉摘みなどの農村体験を行っているような宿はバスも通っていないような場所も多いはず。必然的にタクシー以外の手段はない場所も多くあります。しかしながら、ご安心を。大概の民宿、特にインターネットで予約できるような民宿のほとんどは送迎してもらうことが可能です。予約の際に、最寄りの駅や空港に着く時間と列車名又は飛行機の便名を英語か日本語で記載してください。ここでのコツは、なるべく文章に多く漢字を使う事です。例えば、“迎えにきてください”なら、“送迎必要です。”とか、“送迎願います。 駅到着15時”とか記入すると、相手も分かりやすいです。又、着いたら電話してくれという民宿には、事前にWi-fi等で連絡先を交換しておいて、到着したらメールする等の方法もあります。お互い、漢字言語の国ですので、筆談でコミュニケーションを取ることが出来るのは本当に便利です。

部屋はシンプルなものからオーナーの趣味に合わせたものまで、、、

台東 連記茶荘(http://550808.ttcplay.tw/?ptype=info)
お茶屋さんの民宿。茶会も開いてくれます。

基本、山間部の観光地の民宿はベッド1台にシャワーとトイレが付いた部屋があり、決して広くはないと思います。その代わりに共用部のラウンジがとても凝っている作りになっていたりと、民宿それぞれ個性が出ますので、楽しんでください。また、部屋もオーナーの趣味によってはとてつもなくかわいい部屋だとか、個性が本当に目立ちます。事前にきちんと写真で確認し、自分の趣味にあった民宿の部屋を選ぶことが肝心です。

基本食事は朝食のみ

そんな民宿の食事は朝食のみの所が多いです。一部の観光地を除いて、ほとんどの民宿は周りに何もないところが多いため、朝食が付いていることが不可欠になってきます。但し、夕食は受けていないとか、予約制の所が多いので、注意が必要です。民宿へ到着前にしっかりと食事を済ましたり、お弁当を購入しておいたりする必要があります。お酒を飲まれる方はしっかりと缶ビールも抱えていってくださいね。(ほとんどの場所で持ち込みOKです。)朝食は素朴で優しい台湾料理の朝食が多く見られます。朝粥にザーサイ、糸瓜や野菜の炒め物に卵焼きといった所が多いと思います。朝から結構満足するボリュームです。しっかり食べて、次の土地へ向かってください。

困った時には宿の人に相談を
何かと不自由な海外旅行、困った時には宿の人に相談してみてください。お湯が欲しいとか、連泊するので、夕食に連れて行ってほしいとか、明日どこの観光地に行きたいけど、車がないとか、様々な事に答えてくれるはずです。民宿のいい所は、忙しくない時間なら気軽に車を出してくれること。勿論観光に半日とか一日、連れて行ってくれる時には車代がかかりますが、宿からの観光なので、安心です。

最後に
台湾での滞在、ホテルとはまた違った魅力が民宿にはあります。民宿を活用することで、いままで滞在することができなかった観光地にゆっくりと滞在できたり、今までになかった体験ができるかもしれません。民宿を活用して、是非台湾旅行の幅を広げてみてくささい。きっともっと台湾が好きになるはずです。