台北から新幹線で日帰りできる! 台湾第二の都市高雄!
2007年に台湾高速鉄道(新幹線)が開通して以来、台湾南部へのアクセスが飛躍してよくなりました。以前なら、鉄道なら4時間以上かかっていた台湾第二の都市高雄でも新幹線なら最短で1時間半となりました。また、桃園国際空港からシャトルバスで新幹線の桃園駅まではシャトルバスで10分程度のアクセスなので、台湾についたら台北に寄ることなしに、そのまま新幹線を使って台湾中南部までふらりと出かけることができます。最短で往復約3時間、もうすでに高雄は日帰り圏内です。せっかくの台湾、台北だけでなく高雄まで足を伸ばしてみませんか。
台湾第二の都市、高雄とは?
台湾は北の台北、南の高雄と二つの都市があります。台北は行政が集まる都市ですが、高雄は大きな港があり、貿易都市として栄えています。平野に広がった街は大型車両でも通行しやすい様に、広々とした道がまっすぐ伸びていて、大工場なども多く進出しています。そして何より違うのは、高雄は北回帰線を超えた熱帯の街なのです。地球は3本の線、南回帰線、赤道、北回帰線で分けており、南回帰線から北回帰線の間は太陽の日の光がよく当たる為、熱帯の気候帯になります。沖縄本島よりも南の台北でも十分に温かく感じるのですが、台北から新幹線に乗り、高雄(左営)に着くと、車両のドアが開いた途端、台北とは違う南国の空気が漂います。冬でも、台北ならしっかり防寒が必要ですが、高雄はTシャツや薄着で過ごせることも多いくらい違います。そんな高雄に今回は出かけてみました。
高雄へは新幹線ですぃーっと

日本の新幹線にそっくりの台湾高速鉄道の車両
台北から乗ること約一時間半、アッという間に高雄のゲートシティ左営までついてしまいました。新幹線を降りれば、そこはもう南国、空気が違います。新幹線が開通して以来、台北⇔高雄間の国内線飛行機は激減したので、高雄に駆け足で来る手段としては新幹線が唯一の手段ですが、その切符の値段は意外と安いもの。2015年3月現在台北高雄間の片道当日購入で、1630元、日本円で1元あたりざっくりと4円と換算すると、6520円です。距離にして東京名古屋間くらいの感覚なので、大分安いと思います。車窓から眺める風景も、高雄に近づくにつれて、広々とした熱帯の樹木に代わっていくのが印象的でした。
左営からは地下鉄で!
新幹線の終点は左営と呼ばれる高雄の隣の街になります。ここからは台鉄(台湾の国鉄)で高雄に出るか、MRTと呼ばれる地下鉄で高雄市内に出ることができます。地下鉄は市内にくまなく張り巡らされており、台鉄と違って本数も多いのでとても便利です。どこに行くにしても、地下鉄でまず移動してしまうと楽だと思います。
ちょっとビックリ高雄の食べ物の味付け
市内に入り、お腹もちょうど空いたので、市内の屋台に入ったのですが、台北とは明らかに違うことがあります。それは味付けです。美味しいのですが、味付けが台北と比べると随分うす味なのです。台湾は南に行けば行くほどうす味になるとは聞いていましたが、たったの一時間半の移動でここまで違うとはと思います。日本で言う、東京と大阪の味の違いといったところでしょうか。
それだけじゃない、高雄のアバウトなルール!

あれれ、いろんな方向からタクシーが、、、、。笑
いい意味でも悪い意味でも、高雄は台北とは違います。どちらかというとアバウトな感じがするのが高雄の街です。特にそれを感じられるのは交通ルール。これから行く方へちょっとだけ気を付けてほしいのですが、高雄では交通ルールは割と守られていません。逆走しているとか、結構見られるので、交差点では十分に周囲を確認してから渡ってください。なお、台北ではそんなことはあまりありません。
善人になれる!出かけよう、左営蓮池

新幹線の駅、左営からバスでほど近いところに、7ヘクタールの大きな淡水の湖があります。バスを降りると、湖岸に二つの塔(楼閣)が立っています。右側には虎が、左側には竜が口を開けて待っています。台湾では干支で見たとき、竜が一番いい動物で、虎が一番悪い動物だと考えられてきました。その為、ここでも竜の口から入り、虎の口から出ることで、その人は善人になれると信じられてきました。そこで、竜の口からまず入り、二つの楼閣を見て、最後に虎の口から出てきました。これで善人になれたかどうかはわかりませんが、なんとなくスッキリした気がします。

湖畔から見る楼閣の景色も美しい
高雄の夜景の美しさ

高雄市内でゆっくりと一日遊ぶと、あっという間に夕方です。しかし、帰る前にちょっとだけ高いところに上がってみてください。高雄85ビルという高雄で一番高いビルの74階には展望台がありますが、そこからのサンセットと夜景は見事です。日本でいう京都のように、碁盤の目をした街並の高雄は整った夜景を見る事ができます。

貿易港の景色も眼下に広がる
また、貿易港がサンセットに照らされた姿もとても美しいものです。サンセットから夜まで展望台でのんびりと高雄の夕暮れを楽しみ、夜の新幹線で台北に戻るのも、乙なものかもしれません。
最後に、
台湾第二の都市、高雄。たったの一時間半の差で国が変わったみたいに、台北とは大分違います。料理の味や交通ルールのアバウトさだけでなく、色々な違いを発見できると思います。台湾滞在の合間に、ふらりと訪れてみてはいかがでしょうか。