ここにあった中華の秘宝、故宮博物院

 
ここ台湾には度重なる戦火を逃れて、大切に守られてきた多くの美術品があります。その多くは中国大陸にあったものですが、第二次世界大戦、そして中台の分離、その歴史の中で貴重な美術品が失われない様、多くの人が命がけで守り抜き、ここ台北まで避難させたものでした。それらの秘宝とも呼べる美術品はここ台北の国立故宮博物院で一般公開されています。その数、69,600点以上となり、常時展示数は6000~8000点、一部の展示物を除いて、展示物は3ヶ月~6ヶ月で入れ替わる為、次にその展示物に出会うのはいったい何年、というか何十年先のことだろうかというくらい、スケールが大きい収蔵量です。訪問者にとって、故宮を訪れたその日が一つ一つの作品との出会いの日になるはずです。

どうして台湾に中華の秘宝が!
 
出典:Wikipedia  http://ja.wikipedia.org/wiki/故宮博物院

中国北京の天安門広場の後ろにも故宮博物院があり、昔の王朝時代の宮殿や広間が当時と同じ状態で保存されています。しかしながら、宮殿にはつきものの宝物の数々は現在多くがそこにありません。その他、天津や南京などの都市にもありません。というのも、1931年の満州事変の勃発時、いよいよ日本軍が中国東北部に侵攻を始めた際、北京や天津にあった秘宝の数々の中から選りすぐりの物を梱包し、避難させたのでした。その後、1945年に日本が降伏するまでの間、中国各地に保管されていたものの、1948年、国内での内戦の際に国民党中央政府が秘宝を台湾に移すことを決定したのでした。それらの選りすぐりの収蔵品の数々は現在、台湾国立故宮博物院にて展示されています。戦火を逃れ、守り伝えた人々の努力のおかげで、現在私達もそれを観ることができるわけです。
(詳しくは、国立故宮博物院 故宮についてhttp://www.npm.gov.tw/ja/Article.aspx?sNo=03001502 )

行くなら開館すぐがお勧め

現在、台湾を訪れる多くの外国人観光客は中国からです。中国、韓国、そして日本の順に観光客が多いのですが、基本中国からの観光客は団体で行動します。多数の団体が故宮博物院に入ると、なかなかお目当ての展示物には辿り付けなくなるので、もし台湾の秘宝、翡翠の彫刻(白菜やその他の野菜等の形に彫った翡翠の彫刻)などの人気展示物を鑑賞したいのならば、8時半の開館と同時に入場して観てしまってから、他の展示物をゆっくり見ることをお勧めいたします。入場ゲートで団体さんが音声ガイダンスを借りたり、集合したりしているうちに、ぶっちぎって一番上のフロアに上がってしまってください。それだけでも一時間くらいの差はあっという間についてしまうはずです。なお、団体さんは時間の制約上、館内の人気展示物以外はほぼ鑑賞されていない様子ですので、その他の展示物に関しては後でゆっくりとご鑑賞ください。

まずはクロークに荷物を預けて、、、
 
出典:http://4travel.jp/travelogue/10741588
今や世界中の美術館や博物館でも同じルールですが、基本手に持っている荷物やリュックサック等はクロークに寄って荷物を預けましょう。防犯上、またはうっかり美術品を傷つけないなどの為ですが、鑑賞する側にとっても荷物がないだけで随分楽に観て回ることができます。ただ、故宮は団体さんの多い場所でもあり、クロークが30分待ちなんてこともあり、予想外の時間を食う場合があります。可能であれば、ホテルや最寄の士林の駅のロッカーなどに荷物を置いてから故宮を訪れることをお勧めいたします。

最低半日以上の時間のゆとりを!
広大かつ膨大、そんな故宮博物院に一度入れば、誰もが美しい収蔵品の数々に心を奪われてしまうはずです。一度入場してしまえば、時が経つのはあっという間。全ての展示スペースを急いで見て回ったとしても、少なくとも半日くらいは出てこられないと思います。そして、ここからが本題、故宮博物院は士林から小高い山の方に位置しているため、台湾では珍しく周囲にはコンビニや飲食店などがあまりありません。但し、故宮博物院内には広々とした素敵なカフェも設けられており、コーヒーやお茶の他に、食事や季節のフレッシュジュースなどを頂くこともできるので、ご安心を。中華料理なら4F第一展示エリアに、簡単な食事やカフェなら本館第一展示エリア1F東側にそれぞれお店があります。又、故宮博物院の敷地内にあと2軒、喫茶や本格的なレストランがありますので、そちらもご利用ください。
(詳しくは、故宮博物院 飲食サービスhttp://www.npm.gov.tw/ja/Article.aspx?sNo=04000143 (日本語)
をご覧下さい。)
安上がりにすませたいなと考えている方は、入場前に屋台などでお弁当を買い込んでおき、クロークに荷物と一緒に預けておいてください。食事の際は係員に再入場のスタンプを貰い、クロークで荷物を受け取った後、外に出ると広々としたお庭や散策路があるので、お弁当を広げることもできます。(なお、館内へのペットボトルや飲食の持ち込みはできませんので、クロークのご利用を。)台北でも最大の見どころとなる故宮博物院、是非時間にゆとりを持ってお出かけください。

行く前に、お目当ての品をちら観しませんか?

とはいえ、とにかく膨大な展示品の故宮博物院。限られた時間の中で見どころやお目当ての品を観たい、探したいという方、先にどんな収蔵品があるか、ちら見できたらなーと思いませんか。そんな方は是非、下のURLをクリックしてみてください。

故宮博物院 コレクション(公式)
http://www.npm.gov.tw/ja/Article.aspx?sNo=03000117

このHPでは、故宮博物院で収蔵されているコレクションの中からセレクトして、いつでも見られるようにWebページ上にアップしたものです。絵画や書物、陶磁器など、様々な見どころの収蔵品を写真付で観ることができます。もちろん日本語での案内です。
ここ故宮博物院に収蔵されている品々のほとんどは中国大陸から戦火を逃れてきたものです。その為、台湾史ではなく、中国の大陸の歴史が収蔵品の由来には絡んできます。このページを通じて、中国史の流れを少しだけ触っておくと、実際に行った際、更に楽しめると思います。

最後に
歴史が好きな方、美術品が好きな方、そしてあまり興味はなくてもせっかくの台湾だからという方も、どんな方でも楽しんでもらえるのが故宮博物院です。是非一回は故宮デビューをして一日を楽しんでみてください。なお、御帰りの際、近いのでそのまま士林の夜市に向かわれるのもいいですよ。

国立故宮博物院(日本語)
http://www.npm.gov.tw/ja/Article.aspx?sNo=03000060